Labyrinth 2019 message from the organizer
今年の開催が危ぶまれる中、私の脳裏を過ぎったのは、紛れもなく、2013年のラビリンスのことでした。その年は最終日である3日目に台風が直撃し、その日の公演を終日中止にせざるを得ませんでした。翌日、雲ひとつ無い快晴の下で会場の撤収をする中、涙ながらに地団駄を踏んだ時の心境を今でも鮮明に覚えており、当時はその挫折を前向きに捉えることが出来ずにおりました。しかしながら台風一過の青空は素晴らしく澄んでおり、いつの日かこんな美しい空の下でラビリンスを開催できたらと思っておりました。
今年、開催直前の木曜に、3回目となる台風に関するアナウンスをしました。“We believe our plan is safe, and we look forward to hearing our sound system sing at that special time of day, 台風一過.”
3日間の初日を中止にするというこの決断は容易ではありませんでしたが、この時周囲を取り巻いていた恐怖や悪条件に打ち勝ち、嵐が過ぎ去れば、その先には澄んだ空と美しい星”New Stars”が見える確信がありました。
photos: Kaz Kimishita